なつかしの21世紀
「なつかしの21世紀」の作品紹介です。
サムネイルをクリックすると、大きい画像が表示されます。
ストレンジ・スクイッド
高速掘削型財宝発見機
オド・オクトパスのあまりののんびりさ加減にしびれをきらしたおじいさんが再び作った、いか型のロボットです。今度は高性能らしく、沈没船までたどり着きました。お宝発見まであと少し!
サウンド・シーホース
海中遊泳式吹奏楽団
タツノオトシゴの形をした楽器ロボット。頭がラッパ、おなかが太鼓になっていて、そのほかにもピアノ、鉄琴、ベルが見えます。一度に全ての楽器を演奏するのは相当難しそうですね。
オド・オクトパス
ドーセット式潜水観測装置
海中に眠る海賊の宝箱で一攫千金を夢見るおじいさんが作った、たこ型のロボットです。のんきに魚になんか手を振っていますが、こんな調子でお宝はみつかるのでしょうか?
スマート・スノーマン
雪上作業装置 市街ヲ練リ歩ク之図
雪上での活動をメインに作られた、かなり巨大なロボットです。
何の仕事をするのかは分かりませんが、とりあえず雪の降る町を大とくいで闊歩しています。
メカニカル・サーバント
全自動執事販売促進ノ広告
召使いロボットのカタログです。
いつの世も最新型は高価なものですが、ステイタスシンボルとして、なくてはならない存在です。 この年の流行は、楽隊ロボットです。
「なつかしの21世紀」 作品解説
小学生の時、「2001年はこんな世界になっているのではないか」と思い描いていた情景を画像にしてみました。あの頃の未来像と いえば、透明チューブのような道路や串団子のようなビルディング、 そしてお手伝いをしてくれるロボットであり、そんな時代が来るのを心待ちにしていたものです。
本物の21世紀を迎えた現在、情報通信をはじめ当事は予想もしなかった技術が次々と登場し、いつ来るかと思っていた未来像が実はもう過去の物になってしまっていたようで、不思議な気持ちがします。
確かに往年の荒唐無稽な想像を遥かにしのぐ程のテクノロジーの進歩はありましたが、そうはいっても加速度的に幸せになったわけでもありません。 今ある未来は過去の人達に対し胸を張れるものであるか、また本当に豊かな21世紀とは何か、世紀の節目にちょっとおセンチになってしまったそんな気持ちを表現しようと、古めかしく懐かしいイメージを用いてこの一連の作品を作りました。
でも、もしも近い将来、こんな世界が本当にやってきたらちょっと楽しいですよね。
第4回 文化庁メディア芸術祭 デジタルアート・ノンインタラクティブ部門 優秀賞 受賞